彼の嘘 彼の本音
久しぶりに大樹先輩にあった次の日のバイト帰り。


いつものように藤真君が送ってくれて、


あたしは彼に必死についていって、


ひたすら話しをする。


あたしの住むマンションが見えて、


また今日も何もなかったと落ち込む。


でも、わざわざ迎えに来てくれる藤真君にお礼を言って、


「ありがとう、またね。嬉しかった。」


そう言って、去っていく藤真君を見送るんだった。



…だったんだけど、


「…。」

「…。」

「…。」

「…?藤真君?」


なぜか、一向に帰る気配のない藤真君。


…な、なに?

もしかして、別れよう、とか?


「…あ、あの、」
「明日、時間ある?」

「…え?」

「…明日時間あるなら、ちょっと付き合ってくんない?」

「…あ、うん。うん、行きたい。」


 
もしかして、これって、デート?!

だよね?そうだよね?

初めてだ。初めて誘ってくれた。


嬉しい。すごく、嬉しい。









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