彼の嘘 彼の本音
彼の嘘

突然の告白

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「うぅー…寒い。」


夜、飲食店でのバイト終わり、店を出れば、その冷たい風に思わず声が出た。


あー、寒い。


マフラーを口まで上げて少しでも風から身を隠す。


【今日は迎えに行けないけど、大丈夫?ほんとごめん

気を付けて帰れよ

帰ったら連絡すること】


あたしのバイト終わりを見計らって届いていたメールを見て、毎度の事に感謝する。


【はい

ダッシュで帰ります】


そう返事して、スマホをコートのポケットにしまう。


急いで帰ろう、そう思っていつもより速く足を動かす。




いつもと同じだと思った帰り道。



「なぁ。」


あたしの行く先に、


「須藤 夢。」


あたしの好きな人がいて、


「俺と、付き合ってくんない?」


告白されるなんて、


まさか夢にも思っていなかった。
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