彼の嘘 彼の本音
昨日の夕方、あの雨の日以来久しぶりに外に出た。


うん、この分なら明日は学校に行けるかな。


リハビリがてら近所のスーパーに歩いていった帰り、


「…え?!」

「……なに?サボり?」


あたしのマンション近くの公園に、藤真君がいた。


「え?ど、どうしたの?」

「……いや。」


そのまま黙りこんだ藤真君を見て思った。


…あ、そうか。待ち合わせかなにか、かな?

そうだ。あたしに用があるわけじゃない。

それか、あるとすれば別れ話か。

でも今はそんな感じじゃないし…。


待ち合わせかな?


そう思って、


「あの、…また。」

「……。」


何も言わない彼の前を通りすぎる。けど、


「…あの、……えと、こないだはありがとう。
バイキング、楽しかった。」

「…。」

「じ、じゃあ。」


やっぱり、なにか彼と繋がりを感じたくて思わず話しかけてしまった。


やっぱり返事はないんだけど。








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