彼の嘘 彼の本音
その後、一緒に家まで行って、


荷物を置くあたしを外で待っていてくれて、


すぐ帰るかもしれないのに、とりあえずコートをとって慌てて外に出る。


藤真君が好きだと言ってくれたから、


服はそのままにしていた。




ファミレスに着くと、


「やっほー。初めまして。」

「……あ、はい。初めまして。」

「はは。俺、西尾 樹(にしお いつき)。」

「あ、えと、あたしは、」

「知ってるよ。」

「え?」

「須藤 夢ちゃんでしょ。藤真の彼女の。」

「……、」

「ん?どうした、」

「樹、もう頼んだ?」

「ん?いや、まだ。何にする?
俺、すっげ腹減ってるー。」



ファミレスの中に入るとすぐ、彼を呼ぶ声がして、


あ、西尾君。


あたしが藤真君を目で追い出してから、もれなく彼の周りにいる人達も視界に入った。


名前までは分からなくても、藤真君に近い人の顔は分かった。


なんで今西尾君の名前が分かったのかと言えば、


彼自信がモテモテの爽やかイケメン君だからだ。










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