跪いて愛を誓え
09* ジャスティス、来襲
再び店内へ入ると、今度は湯田さんが待ち構えていた。男装していない私が、皆にスイだとバレてしまう事を心配してくれたのだろう。そのまま事務室へ通してくれた。
「驚きました。和泉さんはもう、来られないかと思っていたので」
応接用のソファに向かい合って座ると、湯田さんはちょっと困ったような笑みを浮かべた。
青葉に店に来るなと言われた時、彼もその場にいたのだ。
「今日これからジャスティスがまた、ここへ来ると聞いたので……でも、その話の前に湯田さんに一つだけ、質問があります」
「何でしょう?」
本当は、聞くのが怖い……
だけど、その弱虫な心を両手で強く握り潰す。
「私は――――相良 和泉は、このティアーモに必要ですか?」
湯田さんは一度目を見開くと、またすぐに柔らかく笑った。
「必要に決まっているじゃないですか。それに和泉さんを嫌いな人なんて、この店にはいませんよ」
湯田さんは私と青葉の事も知っているから、それは優しさからの言葉なのかもしれない。店長としての社交辞令なのかもしれない。お店を営業した事も無く、何の知識も技術も無い役立たずな私が必要だとは自分でも思えないから。
「驚きました。和泉さんはもう、来られないかと思っていたので」
応接用のソファに向かい合って座ると、湯田さんはちょっと困ったような笑みを浮かべた。
青葉に店に来るなと言われた時、彼もその場にいたのだ。
「今日これからジャスティスがまた、ここへ来ると聞いたので……でも、その話の前に湯田さんに一つだけ、質問があります」
「何でしょう?」
本当は、聞くのが怖い……
だけど、その弱虫な心を両手で強く握り潰す。
「私は――――相良 和泉は、このティアーモに必要ですか?」
湯田さんは一度目を見開くと、またすぐに柔らかく笑った。
「必要に決まっているじゃないですか。それに和泉さんを嫌いな人なんて、この店にはいませんよ」
湯田さんは私と青葉の事も知っているから、それは優しさからの言葉なのかもしれない。店長としての社交辞令なのかもしれない。お店を営業した事も無く、何の知識も技術も無い役立たずな私が必要だとは自分でも思えないから。