跪いて愛を誓え
湯田さんが困り果てているというのは、今日一番に来店したお客様の事だった。その人は青葉を指名し、そしてヘルプに『スイ』を頼んできたそうだ。
もちろん湯田さんも青葉も断ってくれた。だけど……
「お客様は、どうしても、と仰って……それで、五分だけという条件でこちらが折れるしかなくて」
「でも……」
そもそも私が男装で接客を止めたのは、それが原因でジャスティスと勝負をする事になったからだし。お客様を騙しているというヒロの言い分も、もっともだと思ったからだ。
それは青葉も湯田さんも、分かってくれているはずなんだけど……
今度は私が困った顔になってしまい、湯田さんが慌てる。
「分かってます! スイさんの気持ち、分かっていますけど……でも……」
湯田さんもそれは十分わかって言っているんだ。だから私がここでごねると、湯田さんが板挟みになってしまう。それに今は、少しでも売り上げを上げる事が重要だから。
仕方なく私は、五分だけという条件でヘルプに出る事にした。
フロアに出ると店内は満席。ホストのみんなの努力で、かなりのお客様が来てくれたみたいだ。
フロアの中心、シャンデリアの真下の一番豪華な席に青葉と、そのお客様は座っていた。
もちろん湯田さんも青葉も断ってくれた。だけど……
「お客様は、どうしても、と仰って……それで、五分だけという条件でこちらが折れるしかなくて」
「でも……」
そもそも私が男装で接客を止めたのは、それが原因でジャスティスと勝負をする事になったからだし。お客様を騙しているというヒロの言い分も、もっともだと思ったからだ。
それは青葉も湯田さんも、分かってくれているはずなんだけど……
今度は私が困った顔になってしまい、湯田さんが慌てる。
「分かってます! スイさんの気持ち、分かっていますけど……でも……」
湯田さんもそれは十分わかって言っているんだ。だから私がここでごねると、湯田さんが板挟みになってしまう。それに今は、少しでも売り上げを上げる事が重要だから。
仕方なく私は、五分だけという条件でヘルプに出る事にした。
フロアに出ると店内は満席。ホストのみんなの努力で、かなりのお客様が来てくれたみたいだ。
フロアの中心、シャンデリアの真下の一番豪華な席に青葉と、そのお客様は座っていた。