魔法少女ゆめみ♡
細い腕に1本の線が見える。
よく見ると、カッターで切ったような傷だった。
傷の周りは赤くなっており、見るからに痛々しい。
「…うぅ。痛い。」
歩美は今にも泣き出しそうなか弱い声で呟いた。
「…だから保健室に行ってたの?」
「…うん。」
そっか。琴子ちゃんってそんな子だったんだね。
ーーもし一人になっても私がいるから。ーー
その言葉が嘘のように感じてきた。
胸に突き刺さる。
イタイ イタイ イタイ
そうだ。だったら魔法少女ゆめみってやつに頼んでみればいいじゃん。
本当かどうか試せるし。
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