バージンロードで始めましょう~次期社長と恋人契約~
彼が望むことを果たそう。
今の私にはまだ、彼の気持ちに応える資格はない。
この仕事を立派にやり遂げて、過去のしがらみを乗り越えたとき、初めて私は本当の意味でブライダルコーディネーターとしての一歩を踏み出せる。
そうやって一歩先へ進んだ足で、彼の目の前に立ち、堂々とこの気持ちを伝えよう。
「……でも倉本さんにはいろいろとご迷惑をおかけしてしまって、申し訳ないです。あの、特に金銭面とかで」
そう言って頬を赤らめる雅美さんに、私は自分の胸をドンと叩いて見せた。
「ご安心ください。お金をかけなくても、きっとご満足していただけるお式を挙げられますから」
その方法はまだ分からないけれど、絶対に見つけてみせる。
だって副社長が『ある』と言うなら、必ずあるはずだもの。
「私はまだコーディネーターとしては駆け出しですけど、これでもブライダル専門校でいろいろと学んで……」
そこまで言った私の頭の中に、ある発想が閃光のように閃いた。
唐突に黙り込み、両目を見開いて固まってしまった私を雅美さんがキョトンと見ている。
「あの、倉本さん? どうし……」
「あぁ――! そうか、そういうことなのね!?」
今の私にはまだ、彼の気持ちに応える資格はない。
この仕事を立派にやり遂げて、過去のしがらみを乗り越えたとき、初めて私は本当の意味でブライダルコーディネーターとしての一歩を踏み出せる。
そうやって一歩先へ進んだ足で、彼の目の前に立ち、堂々とこの気持ちを伝えよう。
「……でも倉本さんにはいろいろとご迷惑をおかけしてしまって、申し訳ないです。あの、特に金銭面とかで」
そう言って頬を赤らめる雅美さんに、私は自分の胸をドンと叩いて見せた。
「ご安心ください。お金をかけなくても、きっとご満足していただけるお式を挙げられますから」
その方法はまだ分からないけれど、絶対に見つけてみせる。
だって副社長が『ある』と言うなら、必ずあるはずだもの。
「私はまだコーディネーターとしては駆け出しですけど、これでもブライダル専門校でいろいろと学んで……」
そこまで言った私の頭の中に、ある発想が閃光のように閃いた。
唐突に黙り込み、両目を見開いて固まってしまった私を雅美さんがキョトンと見ている。
「あの、倉本さん? どうし……」
「あぁ――! そうか、そういうことなのね!?」