バージンロードで始めましょう~次期社長と恋人契約~
「倉本さん、これからの予定は?」
「明日のハウスブライダルの挙式に備えて、副社長と一緒にゲストハウスに行くの」
そう答える自分の声が弾んでいる。
明日はいよいよハウスブライダルの本番だ。副社長から話があった日から一ヶ月しか時間がなかったから、私はほとんどプランに携わっていないけれど、期待は膨らむ一方だ。
「行ってらっしゃい。私はこれからフラワー部門のサポートに回りまーす」
「お疲れ様。じゃあ、またね」
廊下の角を曲がって歩いて行く泉ちゃんの背中を見送ってから、私は副社長室へと向かった。
気持ちが逸る分、足取りも早くなる。入社したときに一度だけ見学したことのある憧れのゲストハウスの様子がまざまざと思い出されて、心が躍った。
ハウスに関する資料だって舐めるように読んでいるから、調度品の材質まで頭の中に入っているんだ。
浮かれた気持ちで副社長室の扉をノックすると、しばらくしてから「入れ」と返事が聞こえる。
「失礼します」と挨拶して、扉を開けて一歩踏み込んだ私の頭頂部に、いきなりポカッと軽い衝撃が襲ってきた。
「明日のハウスブライダルの挙式に備えて、副社長と一緒にゲストハウスに行くの」
そう答える自分の声が弾んでいる。
明日はいよいよハウスブライダルの本番だ。副社長から話があった日から一ヶ月しか時間がなかったから、私はほとんどプランに携わっていないけれど、期待は膨らむ一方だ。
「行ってらっしゃい。私はこれからフラワー部門のサポートに回りまーす」
「お疲れ様。じゃあ、またね」
廊下の角を曲がって歩いて行く泉ちゃんの背中を見送ってから、私は副社長室へと向かった。
気持ちが逸る分、足取りも早くなる。入社したときに一度だけ見学したことのある憧れのゲストハウスの様子がまざまざと思い出されて、心が躍った。
ハウスに関する資料だって舐めるように読んでいるから、調度品の材質まで頭の中に入っているんだ。
浮かれた気持ちで副社長室の扉をノックすると、しばらくしてから「入れ」と返事が聞こえる。
「失礼します」と挨拶して、扉を開けて一歩踏み込んだ私の頭頂部に、いきなりポカッと軽い衝撃が襲ってきた。