バージンロードで始めましょう~次期社長と恋人契約~
「本当にすみません。お客様にとって結婚式は一生に一度のことだからミスは絶対に許されないのに……」
ガックリとうな垂れながら自分の至らなさを噛みしめていると、副社長の飄々とした声がした。
「お前の言う通り、ミスは許されない。だが結婚は、一生に一度と限ったことでもないけどな」
『へ?』と伏せていた顔を上げると、彼は過去を思い出すような遠い目をしている。
「実際のところお客様の中には、別のパートナーと二度目の式を挙げる方もいらっしゃる」
「は? あ、はぁ。まあ、そういうケースもありますね」
「しかも俺は、なんと同じ女性の三度のお式をすべて担当したという、前代未聞の記録の持ち主だ」
同じ女性のお式を三回も? それはすごい!
目を丸くして話に聞き入る私に、副社長はしみじみと語った。
「その方が妙に俺を気に入ってなぁ。三度とも俺をご指名だったんだ。二度目のときは気まずい思いをしたが、三度目のときは逆に吹っ切れて、お互い『お久しぶり!』って笑顔で挨拶したよ」
明るく笑って話す副社長に、私はプッと吹き出してしまった。
恋愛ごとに関してかなり精力的な女性らしいから、かっこいい副社長がお気に入りだったんだろう。
ガックリとうな垂れながら自分の至らなさを噛みしめていると、副社長の飄々とした声がした。
「お前の言う通り、ミスは許されない。だが結婚は、一生に一度と限ったことでもないけどな」
『へ?』と伏せていた顔を上げると、彼は過去を思い出すような遠い目をしている。
「実際のところお客様の中には、別のパートナーと二度目の式を挙げる方もいらっしゃる」
「は? あ、はぁ。まあ、そういうケースもありますね」
「しかも俺は、なんと同じ女性の三度のお式をすべて担当したという、前代未聞の記録の持ち主だ」
同じ女性のお式を三回も? それはすごい!
目を丸くして話に聞き入る私に、副社長はしみじみと語った。
「その方が妙に俺を気に入ってなぁ。三度とも俺をご指名だったんだ。二度目のときは気まずい思いをしたが、三度目のときは逆に吹っ切れて、お互い『お久しぶり!』って笑顔で挨拶したよ」
明るく笑って話す副社長に、私はプッと吹き出してしまった。
恋愛ごとに関してかなり精力的な女性らしいから、かっこいい副社長がお気に入りだったんだろう。