目は口ほどにものをいう
STEP7
「まほさ〜ん。課長に浮気されました。」
居酒屋でまほさんに泣きつく。
「なにがあったの?」
きいてくれたまほさんに甘えて、話すことにする。
というよりは、話を聞いて欲しかった。
気持ちが通じあって、数ヶ月。
土日はデートしたり、平日も一人暮らしの課長の家で一緒にご飯をたべたりする。
うまくいっていると知り『結婚!!結婚!!』と迫ってきてた互いの両親にも、「その時には報告するから。」と伝えて以来、とやかく言われることは減った。私たちの様子を、見て納得したらしい……
なにより、課長はものすごく甘い………
キスや手を繋ぐなどの軽いスキンシップが好き。
会社では相変わらず無表情を貫くものの、時折私に見せる目はとても優しくて、愛しさが溢れていて赤面しそうになる……彼がずっと隠していた理由がわかった気がする。
平日、課長の家に行く日はだいたい私が課長から鍵を預かり、ご飯を作って待っている。合鍵とか渡してくれたらいいのになーとか思いつつ…図々しいと思われたくなくて言ってない。帰って来た課長を出迎えると、うれしそうに微笑んでぎゅっと抱き締めてくる。
「充電。」
そんなことを言いながら甘えてくるしぐさはとてもかわいい。
普段の課長とのギャップがすごくて最初はびっくりしたけれど、私だけに見せてくれると思うととても愛しい。
このまま、うまく行くと思ってた。
なのに。