目は口ほどにものをいう


お見合いがすすむ。
親同士は、勝手に盛り上がっているし、
課長もうまく話を合わせている。

課長が私のことを、気に入るわけがないんだし、
私も彼は絶対嫌だ。

こんな茶番は早く終わって欲しい。

そんな私の思いとは裏腹に、課長がとんでもないことを言い出した。
「ゆかりさんとは、あまりプライベートでお話したことがありませんので、ぜひゆっくりお話したいです。」

課長の言葉に唖然とする。

冗談じゃない!!

課長を見ると目があった。
いつもと違い、感情のある目だったけれど……
『逃げるなよ。』
怒りのこもった強い目に居竦められる。

これは、これで、怖いっ。怖すぎるっ!!
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