目は口ほどにものをいう

部屋に入るとすぐにゆかりを抱き締め、唇をふさぐ。
咄嗟に逃げ腰になるゆかりを捕まえて離さない。
「司さ…待っ」
「待たない」
待てない。

深くて長いキスに、ゆかりの力がだんだん抜けてくる。
そっと抱き上げてベッドへ運ぶと、ゆかりは少し不安そうに俺を見上げていた。

「どうしたの?嫌?」
俺の言葉にゆかりは首を振る。
「嫌…じゃないです。」
そう言うと、俺に抱きついて来た。耳元でそっと囁かれる。
「優しくしてください。」

あー。もう。限界。

細くて華奢なゆかりの身体に、できるだけ優しく触れていく。

「司さん……好き。」
「俺も。」

2人で過ごすはじめての夜は、濃くて甘い。
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