目は口ほどにものをいう

朝、目覚めると隣でゆかりが気持ち良さそうに眠っている。
そっと頭を撫でると、ゆっくりと目が開いた。

「おはよう」
「おはようございます。」
ゆかりが恥ずかしそうに目をそらす。

「どうしたの?」
「………恥ずかしくて」

予想通りの答えに笑いがこぼれる。

「でも………きっとこれが日常になっていくんですね。」
そう言ってうれしそうに微笑んだ。


結婚はゴールじゃない。
けんかをすることもすれ違うこともあるだろう。
でも。
これからも、2人でこんな穏やかな朝を迎えていきたい。
そして、いつか。
家族が増え、賑やかな朝を迎えられるように。

ゆかりと2人で幸せな家庭を作っていきたい。

そう、強く思った。
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