颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「あの、すみません!! ほんとは知ってました! 早百合さんから聞いていて! で、ですね、これからが本題と申しますか、メインで驚く事実なんですが、ユウキさんというのはですね……実は」
「佐藤課長でしょ、キミんとこの」
「そうなんですよ、びっくりですよねー、って、はい??」
隣を歩く桐生颯悟は驚く風でもなく淡々と歩みを進める。
驚かない桐生颯悟に私が驚いた。
「し、知ってたんですか?」
「だってペアリングじゃん? 早百合さんと佐藤課長」
「いつ気づいたんですか」
「キミをおんぶしたとき。相思相愛だよね、妬けるよね」
「ええっ! じゃあなんで告白したんですか、ふられるとわかってて」
「片想いに区切りをつけたかったんだ。それだけ」
ビル風に吹かれてサラサラと揺れる桐生颯悟の髪。わだかまりを取り除いてすっきりとした面持ちで。
信号待ちで足を止めた桐生颯悟はギロリと私を横目で見下ろした。
「じゃあキミはオレがふられるのを分かってて見てたんだ? そっちの方が問題だと思うけど?」
「いやあの、それは……す、すみません!」
こんなときは話題を変えよう!
「えっと、持久走頑張りますんで! 絶対祐理恵さんに勝ちますんで。それで勘弁してください颯悟さん!」
「いいよ」
「佐藤課長でしょ、キミんとこの」
「そうなんですよ、びっくりですよねー、って、はい??」
隣を歩く桐生颯悟は驚く風でもなく淡々と歩みを進める。
驚かない桐生颯悟に私が驚いた。
「し、知ってたんですか?」
「だってペアリングじゃん? 早百合さんと佐藤課長」
「いつ気づいたんですか」
「キミをおんぶしたとき。相思相愛だよね、妬けるよね」
「ええっ! じゃあなんで告白したんですか、ふられるとわかってて」
「片想いに区切りをつけたかったんだ。それだけ」
ビル風に吹かれてサラサラと揺れる桐生颯悟の髪。わだかまりを取り除いてすっきりとした面持ちで。
信号待ちで足を止めた桐生颯悟はギロリと私を横目で見下ろした。
「じゃあキミはオレがふられるのを分かってて見てたんだ? そっちの方が問題だと思うけど?」
「いやあの、それは……す、すみません!」
こんなときは話題を変えよう!
「えっと、持久走頑張りますんで! 絶対祐理恵さんに勝ちますんで。それで勘弁してください颯悟さん!」
「いいよ」