颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「桐生さんのこと、好きなんでしょう?」
「☆§●※▽■〇×?!」
ぶっ。一日のうちに二度吹くのは初めてだ。
「いえ。あの。その。颯悟さんはですね、祐理恵さんとの婚約を解消したくて私を婚約者に仕立ててですね、だからつまりは、偽物の恋人なんです」
「でも今は本物でしょ?」
「だだだだから、違いますってば」
「じゃあどうして同棲を続けてるの? ユウキくんから聞いたけど、祐理恵さんとの婚約は解消されたのよね?」
「颯悟さんがですね、失恋して寂しいからしばらくいてほしいと言うので、致し方なく」
ほらあ!、と早百合さんは手ばたきをした。
「桐生さん、ぜったい、みのりさんのこと気に入ってる」
「いえいえいえいえ、まさかそんなことは」
「恋って素敵ね」
「私はアレですけど、颯悟さんは早百合さんを引きずっていてですね」
「認めるんだ、みのりさんは桐生さんのこと好きって」
「え……☆§●※▽■〇×?!」
「お似合いだと思うな、桐生さんとみのりさん」