颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)

「一般社員のキミが副社長のオレと出勤したからじゃないの? しかも下の名前で呼び合って、そういう関係に思われて」
「そういう……ええっ!」


つまりは桐生颯悟と私が恋人で朝帰り、もしくは、同棲していると思われてるわけで。桐生颯悟と暮らしていることが当たり前で普通で意識しなくなっていたから、つい、油断した。


「みのりは……イヤ?」
「イヤって言うか、困らないですか?」
「別にオレは」


いいのか?、桐生颯悟。



*―*―*


デザイン課に行くといつもいる佐藤課長はモニターを見つめていた。妙な違和感を覚える。髪も短いし髭もない。それにシャツにしわがない。しかもベストを着用している。スリーピース?

こうしてみると、本当に品のあるひとなんだよな。御曹司という言葉に負けていない。

そうか、今日は早百合さんと悠斗くんに会う日だから。

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