颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
§颯悟さん、キスの時間です
残業を終えて帰宅すると桐生颯悟がごはんを作っていた。
あ、この匂い。
「ただいまもどりましたーっ」
「ずいぶんご機嫌だね」
「そりゃあそうですよ、あの仙台支社長がデザイン課まで来てくれたんですからっ! ぐふふふふ」
「キモい」
面談に行った佐藤課長が、仙台支社から本社に引き抜いた社員がデザイン課にいる、と話をしてくれて、帰りがけに寄ってくれたのだ。突然のイケメンダンディ支社長の登場にオフィスの中がざわめいた。女子はこぞって黄色い悲鳴をあげた。そしてロビーまで見送るという桐生颯悟も一緒だった。
「目がハートだったよね、ホント。それに記念撮影だなんて」
スマホのシャッターを押してくれたのは桐生颯悟だった。かわいい笑みを浮かべてハイチーズ!、と。
「はい。だってだって。ひゃああああ!」
思い出して顔がにやける。そんな私を見て桐生颯悟は目をそらした。
あれ? いつものあきれ顔じゃない。
どちらかと言えば、ぶすくれた感じだ。
「……そんなに」
「はい?」
「そんなに年上が好き? 佐藤課長といい支社長といい、年上だよね」
「ええ、まあ……えっ?」
あ、この匂い。
「ただいまもどりましたーっ」
「ずいぶんご機嫌だね」
「そりゃあそうですよ、あの仙台支社長がデザイン課まで来てくれたんですからっ! ぐふふふふ」
「キモい」
面談に行った佐藤課長が、仙台支社から本社に引き抜いた社員がデザイン課にいる、と話をしてくれて、帰りがけに寄ってくれたのだ。突然のイケメンダンディ支社長の登場にオフィスの中がざわめいた。女子はこぞって黄色い悲鳴をあげた。そしてロビーまで見送るという桐生颯悟も一緒だった。
「目がハートだったよね、ホント。それに記念撮影だなんて」
スマホのシャッターを押してくれたのは桐生颯悟だった。かわいい笑みを浮かべてハイチーズ!、と。
「はい。だってだって。ひゃああああ!」
思い出して顔がにやける。そんな私を見て桐生颯悟は目をそらした。
あれ? いつものあきれ顔じゃない。
どちらかと言えば、ぶすくれた感じだ。
「……そんなに」
「はい?」
「そんなに年上が好き? 佐藤課長といい支社長といい、年上だよね」
「ええ、まあ……えっ?」