颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
唇が触れ合う。ちゅ、ちゅ、とついばむキス。そっと当てられてすぐ離れて。離れてはまた触れて。
すぐに物足りなくなって長めに唇を触れさせて。顔の向きを変えてもう一度長く唇を押しつけて。
もっと、もっとしたい。
誘うように唇を薄く開く。颯悟さん、入ってこないかな、なんて期待して私は両手を桐生颯悟の首に回した。指を広げてサラサラの髪の間に滑らせて。
かあるく、引き寄せたりして。
「煽ってんの?」
「だだだって、ずっと軽いキスしかしてくれないから」
「じゃあ……」
「はい?」
桐生颯悟の手が私の背とシーツの間に差し込まれた。
するり、くるり。
景色が反転した。
私が桐生颯悟の体をまたぐ格好。
真下に桐生颯悟の顔が。
「みのりから、して?」
「あ、あの、その」
「ダメ?」
甘える目で私を見上げる。唇を薄く開いて、私を待っている。
私は唇を突き出して、彼の唇に当てた。上唇に、下唇に。再び上唇に。、そして軽く吸って、それから舌を割り入れた。
あ……熱い。そして甘い。
欲しかった深いキスに肌が震える。背中がぞわぞわして、肩に腕に伝染していく。