颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
出勤するとオフィスには佐藤課長の姿はなかった。
彼がいなくても仕事は進められるようになったから私としても問題はないし、うちの会社はフレックスだから10時までにここに来れば課長にしても問題はないのだけれど、いつもいるひとがいないと、なんとなく落ち着かない。
具合でも悪いのかも?、なんて思いながら仕事をしていると、佐藤課長はその10時ギリギリに現れた。彼のデスクのパソコンに電源を入れ、タイムカードの打刻をした。
いつも以上にラフな感じだ。髪は濡れてるし、ワイシャツの第一ボタンははずれたまま。ネクタイはポケットから取り出してこれから締めるらしい。
あ。喉元に痣が……キスマーク?
「佐藤課長、おはようございます。珍しいですね」
「ああ。ちょうどよかった。麦倉、おまえに話がある」
顎をしゃくり、オフィスの外を差した。
後をついていくと、向かったのはカフェスペース。佐藤課長はポケットからジャラジャラと小銭を出すとミルクティをふたつ購入した。
「ありがとうございます。お話って」
「俺、今年度で辞める。あとはお前に任せた」
「はいっ?」
「おお、いい返事」
「そうじゃなくてですね」
「サトーホテルズにもどることにした。40までにサトーホテルズにもどるってのが最初の約束だったんだ。俺も35だし、そろそろな」
彼がいなくても仕事は進められるようになったから私としても問題はないし、うちの会社はフレックスだから10時までにここに来れば課長にしても問題はないのだけれど、いつもいるひとがいないと、なんとなく落ち着かない。
具合でも悪いのかも?、なんて思いながら仕事をしていると、佐藤課長はその10時ギリギリに現れた。彼のデスクのパソコンに電源を入れ、タイムカードの打刻をした。
いつも以上にラフな感じだ。髪は濡れてるし、ワイシャツの第一ボタンははずれたまま。ネクタイはポケットから取り出してこれから締めるらしい。
あ。喉元に痣が……キスマーク?
「佐藤課長、おはようございます。珍しいですね」
「ああ。ちょうどよかった。麦倉、おまえに話がある」
顎をしゃくり、オフィスの外を差した。
後をついていくと、向かったのはカフェスペース。佐藤課長はポケットからジャラジャラと小銭を出すとミルクティをふたつ購入した。
「ありがとうございます。お話って」
「俺、今年度で辞める。あとはお前に任せた」
「はいっ?」
「おお、いい返事」
「そうじゃなくてですね」
「サトーホテルズにもどることにした。40までにサトーホテルズにもどるってのが最初の約束だったんだ。俺も35だし、そろそろな」