颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「露天風呂?」
「洋館タイプはプライベートプールなんだけど、そっちの方がよかった?」
ガラスのドアを開けて桐生颯悟はウッドデッキに出た。
隅に直径1・5メートルほどの岩風呂が申し訳程度に付いていた。
「ふたりだと狭いね」
「☆§●※▽■〇×?!」
ふたりで入るつもりでいたのか??、桐生颯悟っ!!
*―*―*
まあ、そんなこんなで。
ウッドデッキで水平線に埋もれていく夕陽を眺めて。
完全に沈むまでのあいだ、桐生颯悟はなんどもなんどもついばむキスを重ねて。
私のほうがもの足りなくなって、桐生颯悟のジャケットの袖を引っ張ったりして。自分からもキスしてみたりして。
でも熱いキスはしてもらえなかった。
「颯悟さん……ほしい……いつものキス」
「だめ。がまんできなくなるから」
なんて、他人が見たらドン引きするような甘い時間を過ごして。