颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
*―*―*
とりあえずシャワーを浴びて部屋にもどった。
桐生颯悟はすでに布団にもぐっていて。
私を見つけると、布団を軽くめくった。
にこっと恥ずかしそうに笑って、ほんのり頬を染めて。
心の中が罪悪感でいっぱいになる。
憧れの“布団ぱふっ”だったのに、もうときめくところではなかった。
「どうしたの? みのり」
「そこに入る資格がないと思いまして」
「いいから。とりあえずおいで? なにがあったの?」
私はすごすごと桐生颯悟の布団に入った。ほんのり暖かくてほんのり湿度のある場所。桐生颯悟は横向きで私に腕枕をした。
ちゅ。こめかみにキス。
ちゅ。まぶたにキス。
「あのう、颯悟さん。実は……」
「なに? 虫でもいたの? みのりって野生児だと思ってたけど意外に虫ダメだとか?」
「いえ。虫はゴッキーもムカデも大丈夫ですけど。そうじゃなくて」