颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
わき腹をなぞられて肌はゾワゾワした。思わず首をすくめる。
これだけで震えてしまうのに、桐生颯悟はなんでもない風にキスを続けていて。

ん……。
喉の奥でこらえた声がくぐもる。 

それを聞いた桐生颯悟は組んだ指を折って私をなだめる。

服の上からなぞられただけでこんなに反応してる自分。
恥ずかしい。

その手がわきの下で止まる。当然、桐生颯悟の親指の先は、膨らみなわけで。
ブラのカップと紐のつなぎめを指の腹でこりこりと押して。


「先週の?」
「先週?」
「ほら、白のフリルのついたブラ。すごくかわいかったね、アレ」
「フリ……ああっ!!」


今日の約束を忘れていた私は当然、心の準備も下着の準備もしているはずはなく。

いま身につけているのはいつものアレだ。
アレ。
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