颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「キミ、支店長と話す? 憧れの支店長だよ?」
「けけけ、結構です」
「恥ずかしがらなくてもいいじゃん? 絶叫できる宿を紹介してくれたお礼を言えば?」
「そそそそそんな! 絶叫なんてしてませんし!」
そうだっけ?、と首を傾げながら桐生颯悟はスマホを自分の耳に当てた。
「支社長と話すのが恥ずかしいみたいで……ええ……素敵な宿を紹介してくれたお礼をと彼女が……」
普通に会話しているのを聞いてホッとしていると。
「シャワーで絶叫してましたので。激しいですよね。そういうの好きみたいですよ、うちの彼女」
「☆§●※▽■〇×?!」
にこにこにこにこの桐生颯悟。
そりゃあ、確かにシャワー浴びてる最中に叫んだけど!
そういう、変な意味じゃなくてっ!!
スマホをタップして通話を切ると、桐生颯悟はキッチンに入ってきた。
「みのりもポテンシャルの高い子だよね、いろんな意味で」
「どんな意味でですか?」
「耳の裏が感じやすいとか、太ももの内側が極端に弱いとか、キスが上手になってきたこととか?」
「そ、それは……」