颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
桐生颯悟は私の目の前に立つと、私の手をすくい上げた。
そして指のマッサージを始めた。

指先を上下に挟んで軽く押し、左右に挟んで押し、第一関節、第二関節と指の付け根へと向かっていく。


「あと、ここも弱いよね?」
「あ……ん……」


指のまたの部分を指先でくすぐられた。


「みのりっていろんなとこ、敏感だよね。普通の女の子がぴくりとともしない部分で反応するし」
「そそそそそんなこと」
「伸びしろが随所にあるって、すごいよね」


桐生颯悟は意地悪に笑い、マッサージを続ける。
ああ、だめだ。体が腑抜けになりそう。


「そ、そご……さん、洗い物途中だから」
「やめていいの?」


意地悪な笑みと指からの刺激に耐えながら、上目遣いに桐生颯悟を睨みつけた。


「ポテンシャルの意味、知ってる? 潜在能力って意味。みのりの潜在能力をオレが引き出して、夜通し絶叫させ……」
「ししししませんって。最初なんで控えめに」
「いっぱいしてほしいんでしょ? 先週の分と今週の分とたくさん。なんなら浴室で失神するまでシャワ……」
「わーわーわーっ!!」
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