颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「みのり、何か飲む? 軽く食べるでしょ?」
「はい」
私の隣に座る桐生颯悟は手を挙げて店員を呼び、グラスビールとピザやサラダを注文した。特に変わった様子はなく、いたって普通だ。
届いたビールでなんとなく乾杯し、なんとなく口を付けた。
私だけだ、こんなに意識してるのは。
私がお見合いしようがしまいが、知らない誰かと結婚しようがしまいが、桐生颯悟は気にしてないのだ。
だって、そうだ。
桐生颯悟は私がマンションに帰ることを前提としていた。
それはつまり、母に同棲していることを知られたくないから。
知られてもいいなら、桐生颯悟のマンションにお招きしてもいいはず。
部屋に泊めたくないならゲストルームだってあるんだし。
桐生颯悟にとって私は暫定彼女。
そりゃあ、結婚がすべてじゃない。でも、なんていうか、もっと重みのある存在だと思っていたのに。
それはうぬぼれだった。
はああ……。
「なに、浮かない顔してんの」
「だって……」
「お見合いのこと?」
「べべべべ別に」
「ホント、キミって分かりやすいね」
「はい」
私の隣に座る桐生颯悟は手を挙げて店員を呼び、グラスビールとピザやサラダを注文した。特に変わった様子はなく、いたって普通だ。
届いたビールでなんとなく乾杯し、なんとなく口を付けた。
私だけだ、こんなに意識してるのは。
私がお見合いしようがしまいが、知らない誰かと結婚しようがしまいが、桐生颯悟は気にしてないのだ。
だって、そうだ。
桐生颯悟は私がマンションに帰ることを前提としていた。
それはつまり、母に同棲していることを知られたくないから。
知られてもいいなら、桐生颯悟のマンションにお招きしてもいいはず。
部屋に泊めたくないならゲストルームだってあるんだし。
桐生颯悟にとって私は暫定彼女。
そりゃあ、結婚がすべてじゃない。でも、なんていうか、もっと重みのある存在だと思っていたのに。
それはうぬぼれだった。
はああ……。
「なに、浮かない顔してんの」
「だって……」
「お見合いのこと?」
「べべべべ別に」
「ホント、キミって分かりやすいね」