颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「だから、しよ?」
「しししししよ、って、あの、そのっ!」
「だからセ……」
「わーわーわーっ!!」
「もう。いい大人なんだから落ち着きなよ。セックスなんて単語ぐらいで」
「☆§●※▽■〇×?!」


ほら、と手首をつかまれぐいぐいと引っ張られる。向かった先は桐生颯悟の寝室だ。開いた木目調のドアの向こうは薄暗い空間。セミダブルのベットの脇、桐生颯悟は屈んで私にキスを落としながら私のジャケットを脱がせてソファに投げおいた。続いてスカートを落とし、ブラウスのボタンもするすると器用に外し、あっというに私を下着姿にした。

桐生颯悟は私を抱き上げるとすとんと荒くベットに下ろした。すぐさま彼もベットに乗り、私の腰を跨ぐとすぐにキスを再開した。

荒々しくて深いキス。いつもの順序を踏んだ小鳥のキスはまどろっこしい飾りの産物だと言わんばかりに。

淡いブルーの何の飾りもないキャミソール、同じ色のブラとショーツ。普段使いのものだからこれ以上ないほどのシンプルさだ。
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