颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
あまりの素直な対応に私は土肝を抜かれてしまった。
かわいい。かわいすぎる。頭ポンポンしたいけど、怒りそうだからやめとこう。
「ホントにごめん。怒ってるよね?」
「ううん。私こそすみません。確かにデリカシーなかったです、早百合さんに対しても颯悟さんに対しても」
「そんなことない。みのりって、誰とでもすぐに打ち解けるタイプでしょ? だから早百合さんも話したくなったのかもしれないし。だから、出ていかないで。祐理恵さんとの婚約を解消しないとオレ、自分が自分でなくなりそうで」
心細そうにつぶやく桐生颯悟。母性本能をくすぐる。胸きゅんの死亡フラグが……。
「私、出ていかないから。ちゃんと祐理恵さんを追い払うまでここにいますから。だから安心してください!」
私が明るくそう言うと、桐生颯悟は顔を横に向けたまま、黒目だけを動かしてチラリと私の顔を見た。
「うん……。ありがと」
「颯悟さん、食べましょう! おいしそーっ!」
桐生颯悟の手をつかんで引っ張り、カウンターのスツールに腰掛けさせる。カウンターテーブルには黄色に照り輝くオムレツがふたつ。ケチャップで波線を描いてからスプーンでひとくちすくう。外側はパリッとしているのに中はトロトロで口に放り込むとふわっと溶けた。
かわいい。かわいすぎる。頭ポンポンしたいけど、怒りそうだからやめとこう。
「ホントにごめん。怒ってるよね?」
「ううん。私こそすみません。確かにデリカシーなかったです、早百合さんに対しても颯悟さんに対しても」
「そんなことない。みのりって、誰とでもすぐに打ち解けるタイプでしょ? だから早百合さんも話したくなったのかもしれないし。だから、出ていかないで。祐理恵さんとの婚約を解消しないとオレ、自分が自分でなくなりそうで」
心細そうにつぶやく桐生颯悟。母性本能をくすぐる。胸きゅんの死亡フラグが……。
「私、出ていかないから。ちゃんと祐理恵さんを追い払うまでここにいますから。だから安心してください!」
私が明るくそう言うと、桐生颯悟は顔を横に向けたまま、黒目だけを動かしてチラリと私の顔を見た。
「うん……。ありがと」
「颯悟さん、食べましょう! おいしそーっ!」
桐生颯悟の手をつかんで引っ張り、カウンターのスツールに腰掛けさせる。カウンターテーブルには黄色に照り輝くオムレツがふたつ。ケチャップで波線を描いてからスプーンでひとくちすくう。外側はパリッとしているのに中はトロトロで口に放り込むとふわっと溶けた。