気づけよ、好きってことくらい。
あーあ。好きだったのに。


なんでいつも、こうなるんだろう。


「…いいよ、別に。


ヒロトなんか、もう、好きじゃない」


そう言って、つけてた指輪をヒロトに投げつけた。


そして勢いよく走り出した。


うそ。ほんとは、好きじゃないなんて。


好き。誰よりも。ヒロトが。
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