気づけよ、好きってことくらい。
…振り返っても、ヒロトはいなかった。


「はは……」


そして、ゆっくり歩き出した。


でも裏腹に、涙が止まることはなかった。


家につき、お母さんに何も言わずに階段を駆け上がる。


…あたし、ちゃんとヒロトのこと好きだったんだなぁ。


こんなにも、涙が止まらないなんて。
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