最恐ドクターの手懐けかた II




「先生のお母さん、すごく綺麗でしたね」



「でも性格悪い」



「先生の……」




私の言葉を、とうとう痺れを切らしたように遠藤先生が遮った。




「先生先生って、俺はいつまで先生なんだよ!?」




それで慌てて彼を見た。



遠藤先生は苛ついたように前を睨んでいる。

少し前までは、こんな顔が恐ろしかった。

でも、今はこの顔すら大好き、なんてことは言ってはやらない。



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