最恐ドクターの手懐けかた II
「だって、先生でしょ?」
「……」
「私、結局病院辞めなかったし」
そうなのだ。
遠藤先生とめでたく結婚することになり、病院を辞める理由もなくなった。
大好きなスタッフに囲まれて仕事が出来るあの環境が好きで、病院に留まることを決めたのだ。
そんな訳で、まだしばらく鬼の遠藤先生と働くことになる。
「でもなー、私生活でも先生先生言われたら、気が休まらねぇ」
その気持ちは分かる気がする。
実際、私たちは夫婦になるのだし。
夫婦、そう思うとまたにやけてしまった。