最恐ドクターの手懐けかた II
遠藤先生はゆっくり唇を離し、私を見上げる。
いたずらな笑みを浮かべたその顔は、ジェルでびっしょり濡れていた。
「馬鹿……」
思わず漏らした私の唇を、そっと塞がれる。
ジェルのひんやりとした感触と温かい体温に頭がおかしくなりそうだ。
あー、私、何やってるんだろう。
大嫌いだった遠藤先生に、こうやってどんどん溺れていく。
「やべぇ……すげぇ抱きたい……」
切なげに、そんなことを言わないで欲しい。
私だって抱かれたいと思ってしまうから。