最恐ドクターの手懐けかた II






そして外科病棟にたどり着き、彼が入院しているという813号室に辿り着いたが……






「すみません、そこに何の用事ですか?」




病棟の看護師に捕まってしまった。

彼女は腕を組んで私を睨んでいる。

その迫力は産科病棟のみんなとは桁違いだった。

こんな怖い人たちにこき使われている大塚先生、大変だなぁ。

そう思わずにはいられなかった。





「あの……ここに義父が……」



私の言葉に、



「義父!?」



看護師は素っ頓狂な声を上げる。

そして、顔を歪めて突っかかってきた。




「義父って言ったら入れると思ったんですか!?

そうやって艶見たさに、病院中の人が押し寄せるから困っているんです」



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