最恐ドクターの手懐けかた II





「もちろん漢マン名義でいい。

俺が大病で死にかけている今、Fのアルバムを完成させることが出来るのは、琥太郎しかいねぇ」





えっ……F?

それって……艶率いるあの超有名バンドのことだよね?





ぽかーんとする私を前に、



「てめぇ盲腸だろ?

ただの盲腸だろ!?

それに、コイツらがやればいいだろ!?」



おっさん集団を顎で指す遠藤先生。

だから私も釣られて、再びおっさん集団を見た。

それでようやく気付いた。




「Fだ……」





どうして今まで気づかなかったのだろう。

艶とこんなに仲良くしている人という時点で気付けば良かったのに。


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