最恐ドクターの手懐けかた II
振り向くと、腕を組んだ遠藤先生が私を睨んでいた。
恐ろしぃ〜、なんて震える前に、白衣を着ている遠藤先生を見るとホッとする。
あの恐ろしく変な服にヒヤヒヤすることはないから。
白衣効果のせいで、百割り増しに見えるから。
「でも、妊娠初期の流産は、激しい運動のせいではないですよね?」
そう聞くと、
「つべこべ言うな!
不吉なこと言うな!!」
無理矢理私を椅子に座らせて、ナースステーションから出て行ってしまった。
そんな訳で、私はみんなのおかげで元気に仕事をしている。