最恐ドクターの手懐けかた II
試合が始まって、さっそくパスをもらって相手を抜く柊君。
ふざけた姿の彼しか見たことがなかったが……今の柊君は違っていた。
輝いていて、楽しそうで、目が離せなくなる。
それでいてそのプレーは凡人離れしていると、素人の私でも思った。
「うん……かっこいいんだ」
そう言うみどりちゃんは頰を染めていて……可愛いと思った。
まるで恋する乙女だ。
「かっこ良過ぎるからあたしには無理だって、何回も思った。
柊はモテてたし、才能だってあるから」