最恐ドクターの手懐けかた II
ピッチでは、敵のボールを止めた小沢樹が前方に的確なパスを出す。
そのボールを空いたスペースで受け取った柊君はドリブルで敵の間を抜け……
スタジアムが湧いた。
戸崎コールが起こる。
だが、相手のディフェンスのプレッシャーに勝つことが出来ず、後方にボールを戻す。
(遠藤先生はブチ切れていた)
そして、ボールを受け取った小沢樹が素晴らしいミドルシュートを決めた。
(遠藤先生は発狂した)
「小沢樹ってかっこいい上にサッカーも上手なんだね」
みどりちゃんに告げると、地獄耳の遠藤先生にも聞こえたらしい。
「はぁ!?アイツじゃねぇだろ!柊は!?」
「だって柊君変態だし……」
そしてあんたはもっと変態だ。
こんな変態に心底惚れている私も、変態なのかもしれない。