最恐ドクターの手懐けかた II
この日も私はゆったりと仕事をしていた。
産後の母乳指導や赤ちゃんを入浴させたりしていたのだが……
陣痛が起こった妊婦が来院するとの知らせが来た。
「妊婦はいいよね。
楽な仕事ばっかりやればいいから。
誰がこの産婦を担当するんだろう」
わざとおおきな声で話す、桃尻先生の声が聞こえた。
うるさいよ、それにほかのスタッフが忙しい今、私しか担当する人はいないじゃん。
「私、やりますから」
そう言って立ち上がり、内診室の準備を整える。