最恐ドクターの手懐けかた II
しばらくしてきてやってきた妊婦は、横田さんという初産婦だった。
陣痛が来ているものの表情にも余裕があり、お産にはまだまだかかりそうだった。
子宮口は三センチといったところだろうか。
そして内診台から降りた瞬間、何かが弾ける音がした。
そして、彼女の足元に水がぽたぽたと落ちた。
「破水ですね。
破水することで、陣痛が強くなるかもしれません」
彼女を陣痛室に案内しモニターを巻いて、内診室へ戻る。
そして、溢れた羊水を拭いていた。
そんな様子を見たのは……遠藤先生。
超大袈裟な遠藤先生だった。