最恐ドクターの手懐けかた II
ぽかーんとする私を前に、彼は内診室はピカピカにする。
遠藤先生、ちゃんと掃除出来るんだ。
結構部屋も片付いているよね。
いや、仕事だからちゃんとするんだ。
病院では、普段の頓珍漢が信じられないほどしっかりしている。
だから周りは、遠藤先生が漢マンだと信じられないほどだ。
……そう、かつては私だって信じられなかった。
「すみません。
あの……ありがとうございます」
恐る恐る言う私に、
「気にすんな。
しんどい仕事があるなら、いつでも俺に頼め」
遠藤先生は言う。