最恐ドクターの手懐けかた II
ナースとして働いていた時は何も思わなかった。
だが、入院患者となると初めて分かることも多い。
それは、点滴への恐怖心も一つだ。
「村上が嫌なら、俺がしてやろうか?」
優奈ちゃんの隣に立っている遠藤先生が言う。
だから慌てて遠慮しておきますと答えた。
遠藤先生、また変な固定をするかもしれないから。
その前に、弱くなった私の血管に針を刺せないかもしれない。
きっと、点滴技術はナースの優奈ちゃんのほうが上なはず!