最恐ドクターの手懐けかた II
「何言ってるんですか、変態」
そう返しながらも、胸のドキドキは止まらない。
遠藤先生に抱きしめてもらえて、すごく嬉しい。
それはもう、顔がにやけて真っ赤になってしまうほどに。
遠藤先生は当直の日、いつもこうして私の病室に泊まる。
病室の小さなベッドに並んで、色んな話をして、時にはただ黙って抱きしめ合って幸せを感じていた。
これは、この病院に入院している私だけの特権だ。