最恐ドクターの手懐けかた II





そんな柊君に、みどりちゃんは言う。




「琥太郎君はともかく、あんた夕方試合なんじゃないの?」



「おー、試合だ。

でも、試合の前にお前が元気が確認しておかねぇとな」




その言葉に、みどりちゃんは嬉しそうに目を細める。

柊君はみどりちゃんのことをすごく好きなんだと改めて思い知る。

だけど……彼は予想外の言葉を吐いたのだ。




「ただ俺、今日寝不足だし」



「なんで?」



「そりゃあ、昨夜琥太郎と撮影してたからだ」





はぁ……あの例のやつね。

柊君はすごく知られたくなさそうだったのに、今やこんなにも胸を張っている。


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