最恐ドクターの手懐けかた II






その後担当医の畑中先生からお話があったりして、時間はあっという間に過ぎた。

そして、お義母さんは気をつけてねと帰っていく。

誰もいなくなった病室はやけに静かで、再びテレビを見る。

日本代表の試合は終わったようで、惜しくも引き分けだった。

ワールドカップ出場の可否は次回に持ち越しとなる。




本当は柊の勇姿を見に行きたかったな。

九十分ずっと見ていたかったな。

そんなことを考える私の耳にノックの音が聞こえ、



「失礼します」



ナース服を着た女性が入ってきた。


< 29 / 406 >

この作品をシェア

pagetop