最恐ドクターの手懐けかた II








そんな訳でとうとう退院出来た私はタクシーに乗り、遠藤先生との自宅に戻ったのだが……

タクシーを降りた瞬間、



「あれ?奈々?」



二度と聞くこともないと思っていたその声が聞こえた。

その声を聞いた瞬間、ガクガクと身体が震えた。

だって、彼がここにいるはずはないのだから。

私は彼に、新居の住所なんて教えたこともない。



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