最恐ドクターの手懐けかた II
そんな健太に、恐る恐る聞く。
「漢マンには……ああ会ったの?」
その声は震えていた。
その問いに彼は首を横に振ったのだが……遠藤先生が漢マンだとバレたらどうなってしまうのだろうか。
粘着質な健太のことだ。
ここぞとばかりに遠藤先生に仕返しをするだろう。
「漢マンがここに住んでるってことしか情報がなくて。
奈々は何か知らない?」
そう聞かれて、
「知る訳ないじゃん!
私、絶対安静だから帰って寝ないといけないんだから!!」
叫ぶように告げ、震える身体でマンションに転がり込んだ。