最恐ドクターの手懐けかた II
それで私は、健太に会ったことを話した。
健太はユーチューバーの事務所に勤めていて、変態漢マンのスカウトに来たこと。
粘着質で面倒な奴であることも話した。
遠藤先生は腕を組んで不機嫌そうに話を聞き、開口一番、
「お前、なんでそんな奴と付き合ってたんだ?
男の趣味悪いな」
なんて言い放つ。
だから賛同してしまった。
「そうなんです。
私、本当に男の趣味が悪いようで、歴代の男は変態ばかりです」
それはもちろん遠藤先生も含めてだ。
だが、彼はそれを華麗に無視する。
そして真剣な顔で
「まぁ、あの男も俺がお前の夫だと思うと怯むだろう」
意味不明なことを言い始める。