最恐ドクターの手懐けかた II
遠藤先生は悲しんでいると思ったが、意外にもその顔はスッキリしている。
「ま、俺たち馬鹿だしな。
医者なんてなれるはずもないし」
店員はそう言って、いつの間にか出来上がっていたフレンチフルコースをドスンとテーブルに並べた。
すごくすごく美味しそうだが、やっぱり量がおかしかった。
ステーキなんか五百グラムくらいあるのではないか。
遠藤先生はお礼すら言わずそれに端を付ける。
ここはナイフとフォークでいただくのではないか!!
「ま、俺は今まで通り医者でいいんだろうな」
そしてあんたは漢マンだ。
私は思わず笑ってしまった。