最恐ドクターの手懐けかた II









家に帰ってテレビをつけると、ちょうど艶……でなくてお義父さんが出ていた。

五十代半ばなのに金髪がよく似合う彼は、相変わらず派手な服を着て腕を組んでインタビューに応じている。





「今回はなぜ、漢マンに楽曲提供を受けたのですか?」




コメンテーターの質問に、彼はにこりともせずに答えた。




「自分も漢マンの動画を見ました。

ふざけているのに、その作曲センスに一目惚れしました」





遠藤先生は父親には勝てないなんて嘆くけど、日本一の父親は遠藤先生のことを認めているんですよ、なんて言ってやりたくなる。


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